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【テンプレート付き】カスタマージャーニーの作り方と設計手順を解説

更新日:2026年8月16日著者:鈴木 広幸18分で読めます
カスタマージャーニーマップの作り方とテンプレート

カスタマージャーニーマップを作るよう指示されたものの、何から手をつければよいか分からず、まずテンプレートを探していませんか。目的を決めないまま項目を埋めると、完成しても施策に使われないマップになりがちです。先に決めるのは、何のために作るのかと、誰が使うのかの2つです。項目を増やす前に、判断へ使う流れを整えます。目的と利用者を定め、顧客の事実で埋める順番が、使われるマップを作る近道です。

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1. カスタマージャーニーとは

カスタマージャーニーマップを意思決定に使う考え方

カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを認知してから、情報収集、比較・検討、購入・利用、継続・推奨に至るまでの行動・思考・感情・接点を時系列で整理したものです。この一連の流れを図表にしたものを、カスタマージャーニーマップと呼びます。

顧客が各段階で何を求め、どこで迷うのかを可視化すると、施策やコンテンツの優先順位を判断しやすくなります。マップの作成はテンプレート選びからではなく、何を判断する道具なのかを決めるところから始めます。まずは、作る前に押さえておきたい前提を整理します。

1.1 テンプレートを先に探すと使われないマップになる理由

テンプレートから探し始めると、多くの場合は完成した瞬間に使われなくなります。目的が決まらないまま項目を埋めると、行動や感情の欄はもっともらしく埋まる一方で、次にどの施策を動かすのかが誰にも判断できないからです。

たとえば、部署をまたいで集まったものの、営業とマーケティングで想定する顧客像がずれたまま作業が進み、完成後に「これは何に使うのか」と問われて止まってしまう場面が起こります。

マップは埋めることが目的ではなく、意思決定のために作る道具です。

器を選ぶ前に、何を判断したいのかを先に言葉にしておく必要があります。

1.2 マップで決められることと、作る前に決める2つの前提

カスタマージャーニーマップを使うと、感覚で語られがちな顧客理解を、部署間で共有できる形に変えられます。まず、このマップで何が決められるのかを整理します。

  • 部署間での顧客像の共通認識
  • 施策の優先順位づけ
  • 離脱が起きている接点の特定

これらを実現するために、作業へ入る前に決めておく前提が2つあります。

決めるのは、何のために作るのかと、誰が使うのかの2つです。

この2つが定まっていれば、テンプレートの項目は目的に合わせて後から取捨選択できます。逆に前提が曖昧なままだと、どれだけ項目を増やしても判断には結びつきません。

2. 自社に合うカスタマージャーニーを決める

全体俯瞰型と特定接点型のカスタマージャーニー比較

目的が定まったら、その目的に合うマップのタイプを選びます。ここでは、代表的な2つの型と、事業形態による構造の違いを見ていきます。

2.1 全体俯瞰型と特定接点型の使い分け

マップのタイプは、認知から購入後までを1枚で見る全体俯瞰型と、特定の接点だけを深掘りする特定接点型に大きく分かれます。目的によって選ぶべき型が変わるため、下の表で違いを整理します。

比較項目全体俯瞰型と特定接点型の違い
見る範囲全体俯瞰型:認知から購入・継続まで全体
特定接点型:申込フォームなど特定接点
主な目的全体俯瞰型:全体像の共通認識づくり
特定接点型:特定の離脱や課題の解消
向いている場面全体俯瞰型:初めて全体を可視化するとき
特定接点型:改善対象が絞れているとき
作成の負荷全体俯瞰型:広く浅く、粒度は粗め
特定接点型:狭く深く、粒度は細かめ

はじめて作る段階では、まず全体俯瞰型で流れをつかむのが扱いやすい選択です。

補足として、公的機関では次のように案内されています。

公的機関の情報

「自治体向けの改革手順書の中で、カスタマージャーニーマップの様式(テンプレート)が、業務フローやチェックシートなどの様式とあわせて公開されています。全体像を1枚で整理する際の参照材料として活用できます。」

出典: 総務省

改善したい接点がすでに見えている場合は、特定接点型に絞ったほうが施策に直結します。

2.2 BtoBとBtoCで変わるマップの構造

同じマップでも、BtoBとBtoCでは構造が変わります。理由は、検討の進み方と関わる人数が違うからです。構造を左右する主な違いは次の3点です。

  • 検討期間の長さ
  • 関与する人数
  • 稟議・決裁プロセスの有無

BtoBは検討期間が長く、複数の関与者と稟議が行動に影響します。一方でBtoCは本人の判断が中心で、検討も比較的短い傾向があります。

BtoBでは担当者と決裁者を分けて考える必要がありますが、1枚への配置方法は6章で扱います。

どちらの場合も、最初から作り込まず粗く描いて修正の余白を残すほうが、使われるマップになりやすいのです。

3. カスタマージャーニーのテンプレートとツール

Web集客におけるカスタマージャーニーマップの記入例
Web集客を改善したい企業担当者を想定したカスタマージャーニーマップの記入例

タイプが決まったら、それを描くための項目とツールを選びます。標準的な縦軸を押さえたうえで、自社に合う器を選ぶ順で進めます。

3.1 テンプレートの標準項目と各欄に書く内容

テンプレートの縦軸には、標準的な項目があります。各欄に何を書くのかを取り違えると埋まらなくなるため、下の表で対応づけます。

項目内容と記入のヒント
フェーズ書く内容:顧客の検討段階
ヒント:認知・検討などで区切る
行動書く内容:その段階で取る行動
ヒント:調べる・比較するなど動詞で書く
思考書く内容:頭に浮かぶ考え
ヒント:疑問や期待を短文で書く
感情書く内容:気持ちの浮き沈み
ヒント:不安・納得などの起伏を書く
タッチポイント書く内容:接触する接点
ヒント:広告・サイト・営業などを書く
課題書く内容:感じている障害
ヒント:迷いや不満の内容を書く
施策書く内容:打つ手
ヒント:各段階で用意する対応を書く

まずはこの縦軸をそのまま使い、自社の商材に合わない欄が出たら後から差し替えます。

すべての欄を完璧に埋めようとせず、判断に効く欄から手をつけると進めやすくなります。

3.2 ステージの区切り方と作成ツールの選び分け

ステージは、認知・検討・購入・継続・推奨を基本形として、商材に応じて増減させます。ツールは大きく、静的な表形式と、同時編集できるオンラインホワイトボードに分かれます。選ぶ基準は次の3つです。

  • メンバーの人数
  • ITスキルの水準
  • 更新の頻度

少人数で更新頻度が低ければ、Excelやスプレッドシート、PowerPointといった表形式で十分に足ります。複数人で同時に編集し、頻繁に更新するなら、MiroやFigmaのようなオンラインツールが向いています。

器の高機能さより、チームが無理なく更新し続けられるかで選びます。

なお、各ツールの料金や無料枠は変更されるため、最新情報はMiroFigmaMicrosoft PowerPointの公式ページで確認してください。

4. カスタマージャーニーを埋める材料を事実で集める

器が決まったら、そこに入れる中身を憶測ではなく事実で集めます。誰に、何を聞き、どこから材料を得るのかを順に整理します。

4.1 憶測で埋めたマップが施策に落ちない理由

社内の想像だけで埋めたマップは、実態とずれて施策に落ちません。理由は、作り手が「こう動くはず」と考える経路と、顧客が実際にたどる経路が食い違うからです。

たとえば、社内では比較検討の段階で機能を細かく見ていると想定していても、実際の顧客は価格ページと導入事例だけを見て判断しているケースがあります。この差に気づかないまま施策を組むと、力を入れる接点を取り違えます。

憶測で埋めた欄は、それらしく見えるほど危険です。

次の材料集めの段階で、事実に置き換えていく前提で進めます。

4.2 誰に聞くかを決める(3種類の顧客)

材料を集めるとき、最初に決めるのは誰に聞くかです。全員へ均等に聞くより、対象を3種類に絞ると、短い時間でも輪郭が見えてきます。優先して声を集めたい相手は次のとおりです。

  • 直近で購入した顧客
  • 検討したが選ばなかった相手
  • 離脱した既存顧客

まず優先したいのは、直近で購入した顧客です。記憶が新しく、決め手や迷いを具体的に語ってもらいやすいからです。選ばなかった相手や離脱した顧客は接触の難易度が上がりますが、自社が見落としている弱点を教えてくれます。

可能な範囲で3種類をそろえると、良い面と悪い面の両方を含んだマップになります。

4.3 材料の入手先と、そこから分かること

材料の入手先は一つに絞らず、組み合わせると精度が上がります。それぞれ何が分かるのかを下の表で対応づけます。

入手先分かることと使い方
顧客インタビュー分かること:行動の理由や決め手
使い方:深い動機を把握する
営業・サポートへのヒアリング分かること:現場で聞く生の声
使い方:頻出する疑問を集める
問い合わせ・チャットログ分かること:つまずいた具体的な瞬間
使い方:顧客が使った言葉を残す
アクセス解析分かること:実際の行動と離脱箇所
使い方:数値で傾向を確かめる
アンケート分かること:広く浅い傾向
使い方:定量的な情報を補う

定性で「なぜ」、定量で「どれくらい」を押さえると、偏りの少ないマップになります。

まずは自社にすでにあるログやデータから見直すと、追加の負担を抑えて始められます。

顧客インタビューや社内ログを記事の独自性へつなげる方法は、ブログへ一次情報を盛り込む6つの方法で具体例を確認できます。

4.4 感情の欄まで引き出す設問の設計

感情の欄は、感想を聞くだけでは埋まりません。「どう感じましたか」と尋ねても、抽象的な答えしか返らないからです。具体的な出来事を軸に、次の順で設問を組み立てます。

  1. 行動を時系列で聞く
  2. 比較検討した他社を聞く
  3. 迷った瞬間と決め手を聞く

まず行動を時系列でたどり、次にどこと比べたかを確認します。そのうえで、迷った瞬間と最終的な決め手を具体的な場面として聞き出すと、感情の起伏がどの出来事で生じたのかが見えてきます。

感情は、感想ではなく出来事から復元するものです。

この順序なら、答える側も記憶をたどりやすくなります。

5. カスタマージャーニーを1枚に書き上げる方法

カスタマージャーニーマップを作る6ステップ

材料がそろったら、決まった順番でマップを1枚に書き上げます。書く順序と、つまずきやすい欄への向き合い方を見ていきます。

5.1 6つのステップで書き上げる順番

材料がそろったら、決まった順番で1枚に書き上げます。順番を守ると、後の欄が前の欄を根拠にして埋まり、手戻りが減ります。基本の6ステップは次のとおりです。

  1. フェーズを置く
  2. 行動を並べる
  3. 思考と感情を乗せる
  4. タッチポイントを紐づける
  5. 課題を抜き出す
  6. 施策を当てる

最初にフェーズという骨組みを決め、その上に行動を並べます。行動が固まってから思考と感情を乗せ、接点を紐づけると、どこに課題があるかが浮かび上がります。

施策は最後に当てるのが原則です。

課題を特定する前に打ち手から考えると、実態に合わない対応になりかねません。

5.2 感情の線と書けない欄への向き合い方

感情の線を引くときは、山と谷を作ること自体が目的ではありません。残すべきは、谷が生まれた理由です。理由が書かれていれば、後で施策を考える人が原因にさかのぼれます。

書けない欄が出てきたら、それは材料が足りていないサインとして扱います。推測でそれらしく埋めるのではなく、4章の材料集めに戻り、その部分だけ追加で聞き直します。

空欄は、次に聞くべき問いを教えてくれる目印です。

埋まらない箇所を無理に埋めないことが、実態に沿ったマップを保つ条件になります。

6. 一直線に進まない行動を1枚に収める

基本の1枚が書けたら、現実の顧客行動が教科書どおりに進まない問題に対処します。分岐や複数の関与者を、読める形で1枚に収める方法を扱います。

6.1 分岐と行き来は主要な経路に絞って描く

現実の顧客は、認知から購入へ一直線には進みません。ただし、すべての分岐や行き来を描き込むと、線が絡み合って誰も読めない図になります。

そこで、主要な経路を2〜3本に絞って描くのが実務的です。たとえば、比較サイト経由・紹介経由・広告経由のように、数の多い経路だけを太い流れとして残し、例外的な動きは注記で補います。

描く目的は網羅ではなく、判断できる粒度に整理することです。

経路を絞るほど、どこに手を打つべきかが見えやすくなります。

6.2 オンラインとオフラインの接点を目的で束ねて整理する

オンラインとオフラインが混在する場合、チャネルごとに分けて並べると、同じ検討段階の接点がばらばらになります。すると、顧客が一つの目的のために複数の接点を行き来している実態が見えなくなります。

整理の軸は、チャネルではなく、そのフェーズで顧客が達成したい目的に置きます。たとえば「候補を絞る」目的なら、比較サイトも店頭相談も同じまとまりとして扱います。

接点は、チャネルで分けず、目的で束ねる視点に切り替えます。

この視点にすると、施策を目的単位で設計できるようになります。

6.3 BtoBの担当者と決裁者を1枚に配置する

BtoBでは、担当者と決裁者を同じ1枚に収める工夫が要ります。両者は見ている情報も判断基準も違うため、1本の線にまとめると実態が消えてしまうからです。

おすすめは、担当者のレーンと決裁者のレーンを上下に並行して置く配置です。そのうえで、稟議や社内共有が発生する時点で2本のレーンを交差させると、情報がどこで受け渡されるかが分かります。

決裁者は担当者を経由して情報に触れる流れを、図の構造で示します。

これにより、決裁者向けの資料をどの時点で用意すべきかが判断できます。

6.4 見やすさを保つ絞り方と特定接点型への分割判断

1枚のマップに詰め込みすぎると、情報量が多すぎて使われなくなります。見やすさを保つには、載せる要素をあらかじめ絞る基準が必要です。次の観点で取捨選択します。

  • 主要な経路以外は注記に回す
  • 判断に使わない欄は省く
  • 一つの目的でまとまる接点は束ねる

これらで絞っても収まらないときは、無理に1枚へ押し込まず、特定の接点だけを扱う特定接点型を別に作って分けます。全体像は俯瞰型で保ち、深掘りしたい接点は別マップに切り出すと、両方が読みやすくなります。

1枚で背負う範囲を欲張らないことが、結局は使い続けられるマップにつながります。

7. 施策とKPIに接続し、更新し続ける体制をつくる

マップは作って終わりにせず、施策とKPIに接続し、更新し続けて初めて役立ちます。課題の落とし込みから運用体制づくりまでを整理します。

7.1 課題から施策への落とし込み

課題を施策に変えるときは、感情が落ちているフェーズを起点にします。谷になっている接点に対して、どんなコンテンツや対応を用意すれば不安が減るかを一つずつ紐づけます。

たとえば、比較段階で不安が高まっているなら、その接点に導入事例や料金の説明を置く形です。感情の谷と施策を対応させると、リソースを効きやすい場所に集中できます。

フェーズ別にどんな受け皿を用意し、どの検討段階にどのCTAを当てるかは、ホームページの問い合わせを増やす方法で詳しく扱っています。マップで見えた課題を実際の導線に落とすときは、あわせて確認してみてください。

当社では、ジャーニーの段階と検索キーワードを結びつける作業を、担当者の感覚ではなく点数で判断しています。キーワード選定ツールに次の配点を組み込み、機械的にスコア化しています。

  • 成約に近いことを示す語を含むか … 含めば15点、含まなければ9点
  • キーワードの語数 … 最大4点まで加点(語数が多いほど検討が具体化している)
  • 地域名を含むか … 含めば3点

点数が高い語ほど、ジャーニーの後半にいる読者が打ち込む検索語になります。同じ「顕在層向けの記事」でも、どの語から着手するかをこの点数で並べ替えると、施策の優先順位が自動的に決まります。マップの各フェーズにこうした基準を置いておくと、1枚の図が記事の企画表として機能します。

KPIの決め方をさらに掘り下げたい場合は、WEB集客のKPIを設定・改善する手順も参考になります。

7.2 フェーズごとにKPIを紐づける

施策の成否を判断するには、各フェーズにKPIを紐づけます。KGIから逆算し、どの指標が最終成果につながるのかを考えて設定します。フェーズごとの指標例を表に整理します。

フェーズ見る成果と指標の例
認知見る成果:知ってもらえたか
指標例:表示回数・流入数
検討見る成果:比較に残れたか
指標例:資料請求・問い合わせ
購入見る成果:決めてもらえたか
指標例:成約数・成約率
継続見る成果:使い続けているか
指標例:継続率・利用頻度
推奨見る成果:勧めてもらえたか
指標例:紹介数・口コミ

指標を欲張って増やすと、どれを見て判断すべきか分からなくなります。

各フェーズで最も重視する指標を一つに絞ると、効果を追いやすくなります。

7.3 更新の体制と工数を決める

マップは作って終わりにすると、数か月で実態と合わなくなります。使われ続ける状態を保つには、更新の体制をあらかじめ決めておく必要があります。少なくとも次の3点を決めます。

  • 更新のオーナー(主担当者1名)
  • 見直しの頻度
  • 現場の声を集める会議体

オーナーが曖昧だと、誰も気づかないうちに最終更新が半年前で止まる事態が起こりがちです。

営業やカスタマーサポートから定期的に声を回収する場を設け、その内容をオーナーがマップへ反映する流れを作ります。工数は体制や規模で変わるため、まずは無理のない頻度から始め、運用しながら調整するのが現実的です。

各フェーズの検索ニーズを継続的な記事へ落とし込む場合は、SEO記事制作代行の依頼範囲と費用も確認しておくと、内製と外注を分けやすくなります。

8. カスタマージャーニーマップの作り方に関するよくある質問

最後に、カスタマージャーニーマップの作り方でよく寄せられる疑問に答えます。本文で扱った要点を、判断に使える角度から整理します。

8.1 生成AIで自動作成したマップをそのまま実務に使ってもよいですか?

結論として、生成AIの出力をそのまま実務に使うのは避けたほうが安全です。AIが作るマップは一般的な仮説にすぎず、自社の顧客データと突き合わせないと実態からずれるためです。使う際は次の点を守ります。

  • たたき台として使い、鵜呑みにしない
  • 自社の顧客データで検証する
  • 参照した情報は時点を確認する

AIはたたき台づくりの時間短縮には役立ちます。ただし、最終的な判断は自社の事実で裏づけてから行ってください。

8.2 カスタマージャーニーは古い、使えないと言われますが本当ですか?

使えないのは手法そのものではなく、埋めて放置する使い方のほうです。カスタマージャーニーマップは一度作って終わる資料ではなく、意思決定と更新のために使い続ける道具だからです。

目的を決めずに作り、その後も見直さなければ、確かに実態と合わなくなります。逆に、オーナーを決めて定期的に更新すれば、施策の判断材料として機能し続けます。古いかどうかは、手法ではなく運用の仕方で決まります。

8.3 カスタマージャーニーマップは何ステージで区切るのが基本ですか?

基本形は、認知・検討・購入・継続・推奨の5段階です。ただし、これは出発点であり、商材によって増減させて構いません。

検討期間が長いBtoBなら、検討の段階を「情報収集」と「比較」に分けると実態に合います。逆に、購入までが短い商材なら段階を減らしても問題ありません。段階の数を先に決めるより、自社の顧客が実際にたどる区切りに合わせることを優先してください。

8.4 マップは細かく作り込むほど良いのでしょうか?

細かく作り込むほど良いとは限りません。項目を増やすほど更新の負担が増え、結果として誰も直さないマップになりやすいためです。
まずは粗く1枚を書き上げ、施策に使ってみて足りない欄を足していく進め方のほうが、実務では機能します。修正できる余白を残しておくことが、使われ続ける条件になります。

9. まとめ:テンプレートを埋める前に「何のために作るか」を決めよう

カスタマージャーニーマップは、テンプレートを探すことから始めると、埋めただけで使われない資料になりがちです。先に目的とタイプを決め、器を選び、憶測ではなく聞いて集めた事実で埋める、という順序が土台になります。

1枚に書き上げた後も、分岐や複数の関与者を無理なく収め、施策とKPIに接続し、オーナーを決めて更新し続けることで、初めて判断に使えるマップになります。

まず取り組むべきは、何のために作るのか、誰が使うのか、という2つの問いに答えることです。この2つが定まれば、テンプレートの項目は自然と選べます。

フェーズ別の問い合わせ導線をさらに深めたい場合は、ホームページの問い合わせを増やす方法も参考にしてください。

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