
SEO記事を増やしているのに、問い合わせや検索流入が増えず、「本数がまだ足りないのだろうか」と悩んでいませんか。
そこで、スマートSEOで支援している顧客サイト194社について、Google検索で表示された言葉やクリック数を確認できるSearch Consoleの実測データを集計しました。対象は158,968件の検索語です。
成果の差は検索語の広がりに表れました。毎月の記事本数や継続期間だけでは流入の差を説明できず、同じ納品本数でも、検索結果に表示される言葉が広いサイトと狭いサイトではクリック数の中央値に17〜87倍の差がありました。
この記事では、記事数だけを増やしても成果が伸びない理由と、自社の検索語数・流入の偏りを確認する方法を解説します。専門的な計算方法は調査方法の章で説明するため、まずは「どの数字を見直せばよいか」から確認できます。
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スマートSEOのサービス内容を見る結論:記事数だけでは決まらず、検索語の広がりで流入に差がついた
今回の集計で確認できた主な事実は、次の4点です。
- 毎月の記事本数を増やしても、1記事あたりの検索流入は伸びていなかった
- 検索結果に表示される検索語が多いサイトほど、1記事あたりの流入も多かった
- 累計の納品本数をそろえても、検索語の広い側と狭い側で流入は17〜87倍違った
- 191社のうち142社(74%)は、クリックの7割以上が上位10語に集中していた
記事を増やすこと自体が無意味なのではありません。増やした記事が新しい検索語を拾い、流入の入口を広げているかによって結果が大きく分かれていました。
本数と期間だけでは成果が決まらなかった
記事を増やすことと、期間を続けること。どちらも「量」の話です。191社の実績では、この2つだけで1記事あたりの流入が決まってはいませんでした。まず量の側から確認します。
月の契約記事数を増やしても1記事あたりの流入は伸びなかった
月の契約記事数ごとに、1記事あたりの非指名クリック数(指名検索を除いたクリック数を累計納品本数で割った値)の中央値を比較しました。
| 月の契約記事数 | 社数 | 1記事あたり |
|---|---|---|
| 1〜2本 | 178社 | 1 |
| 3〜4本 | 9社 | 0 |
| 5本以上 | 4社 | 0 |
本数が多い区分で、1記事あたりの成果が高くなる傾向は見られませんでした。3〜4本・5本以上の社数が少ないため、この表だけでは断定できませんが、191社全体でも月の契約記事数との相関は−0.17でした。
継続月数との相関も+0.25と弱い正の相関にとどまりました。続ける期間や毎月の本数だけで成果が決まるとは言えません。
継続月数を重ねると流入は増えるが、本数ほど単純ではない
継続月数は、月の契約記事数よりは流入と関係していました。相関係数は+0.25で弱い正の相関ですが、区分で見ると差が出ます。
| 継続月数 | 社数 | 非指名クリックの中央値 | 検索語数の中央値 |
|---|---|---|---|
| 〜6か月 | 45社 | 8 | 81語 |
| 7〜12か月 | 76社 | 14 | 130語 |
| 13〜18か月 | 42社 | 52 | 454語 |
| 19か月〜 | 28社 | 209 | 904語 |
19か月以上の区分は、6か月以内の区分の約26倍のクリックがありました。ただし同じ区分で検索語数も81語から904語へ増えています。続けた期間そのものではなく、検索語が広がったサイトで流入が伸びました。
継続は必要条件ですが、十分条件ではありません。同じ期間を続けても検索語が広がらなければ、流入は増えないままです。次の区分がそれを示しています。
13か月以上継続しても37%は検索語が300語未満だった

続ければ自然に検索語が広がるのかを確かめるため、継続13か月以上の70社を取り出しました。
検索語300語未満の26社は非指名クリックの中央値が6、300語以上の44社は570です。継続期間が同程度でも結果は大きく分かれました。
| 13か月以上継続した70社 | 社数 | 非指名クリック |
|---|---|---|
| 検索語300語未満 | 26社 | 6 |
| 検索語300語以上 | 44社 | 570 |
期間を重ねるだけで検索語が広がるとは限りません。記事テーマの重複、検索される言葉と記事内の表現のずれ、関連する疑問への対応不足などが考えられますが、今回のデータでは原因まで検証していないため、可能性として扱います。
1記事あたりの流入と最も強く関係していたのは検索語の数

記事数や継続期間だけでは差を説明できなかったため、1記事あたりの非指名クリック数と7つの項目を同じ条件で比べました。図で使ったスピアマン順位相関係数は、2つの数値が同じ方向に動く傾向を−1から+1で表す指標です。+1に近いほど、一方が増えるともう一方も増える傾向が強いと読みます。
7項目を同じ条件で比べると、検索語数が+0.78で最も強い正の相関を示しました。ページ数は+0.50でしたが、ページを増やせば流入が増えると断定できるわけではありません。上位10語への集中度は−0.36で、少数の検索語にクリックが偏るほど1記事あたりの流入が低い傾向でした。
| 項目 | スピアマン順位相関係数 |
|---|---|
| 検索結果に表示された検索語の数 | +0.78 |
| サイトのページ数 | +0.50 |
| 上位10語への集中度 | −0.36 |
| 継続月数 | +0.25 |
| 月の契約記事数 | −0.17 |
| 平均検索語長 | −0.15 |
| 指名検索比率 | −0.01 |
実数の大きさを使うピアソン積率相関係数でも、検索語数は+0.73、月の契約記事数は−0.04でした。ページ数はピアソンでは+0.13、スピアマンでは+0.50と差があるため、ページ数については因果を推定せず、参考値として扱います。
特に300語の前後で差が開きました。100〜300語の区分は20クリック、300〜700語の区分は110クリックで、5倍以上の差があります。ただし、300語は成果を保証する基準ではなく、今回の集計で差が大きくなった目安です。
納品本数をそろえても検索語の広さで17〜87倍の差があった

検索語が多いサイトは、単に記事を多く納品しているだけではないかを確かめるため、累計納品本数をそろえ、検索語数が中央値より広い側と狭い側に分けて比較しました。
| 累計納品本数 | 検索語が狭い側 | 検索語が広い側 |
|---|---|---|
| 〜12本 | 1.5クリック | 25.5クリック |
| 13〜24本 | 1.0クリック | 73.0クリック |
| 25〜40本 | 6.0クリック | 521.0クリック |
| 41本以上 | 22.0クリック | 1,438.5クリック |
差は順に17倍、73倍、87倍、65倍です。41本以上でも65倍の開きが残っており、納品本数が同じでも検索語の広がりによって結果が分かれることが確認できました。
検索語が100語未満のサイトが71社と最も多かった
191社を検索語数で分けると、最も社数が多いのは100語未満の71社でした。191社の37%にあたります。
| 検索語数 | 社数 | 非指名クリック |
|---|---|---|
| 〜100語 | 71社 | 2 |
| 100〜300語 | 52社 | 20 |
| 300〜700語 | 23社 | 110 |
| 700〜1,500語 | 22社 | 371 |
| 1,500語〜 | 23社 | 2,331 |
特に300語の前後で差が開きます。100〜300語の区分は20クリック、300〜700語の区分は110クリックで、5倍以上の差があります。ただし300語は成果を保証する基準ではなく、今回の集計で差が大きくなった目安です。
見落としやすいのは社数の偏りです。いちばん多かったのは、検索語が100語未満のサイトでした。この区分の非指名クリックは中央値2で、記事が積み上がっても入口がほとんど増えていない状態です。
74%のサイトでクリックが上位10語に集中していた

検索語が広がっていない状態を確認するため、クリック全体に占める上位10語の割合で分けました。
上位10語に集中している142社の検索語数は中央値148語、70%未満の49社は780語でした。流入の入口の数に5倍以上の差があります。
| 上位10語の割合 | 社数 | 非指名クリックの中央値 | 検索語数の中央値 |
|---|---|---|---|
| 70%以上(集中) | 142社 | 14 | 148語 |
| 50〜70% | 22社 | 798 | 1,856語 |
| 30〜50% | 10社 | 800 | 3,597語 |
| 〜30% | 17社 | 0 | 16語 |
ここで注意が必要です。集中度が低い側には、性質の違う2つの群が混ざっています。
検索語数の中央値は1,856〜3,597語で、非指名クリックも798〜800あります。入口が多く、どの検索語にも偏りすぎていない状態です。
検索語数の中央値は16語、非指名クリックは中央値0です。上位10語に集中しようがないため、計算上だけ「分散」に分類されています。
集中度だけで良し悪しは判断できません。集中度は検索語数と必ず併せて見てください。検索語が十分にあって集中度が高いなら入口の偏りですが、検索語そのものが少ないなら、先に見直すのは入口の数です。
自社の現在地を確かめる

ここまでの数字は191社の集計です。Search Consoleがあれば、自社サイトでも同じ2つの数字を出せます。
Search Consoleで検索語数を確認する手順
まず、Search Consoleのクエリ一覧から、会社名などを除いた検索語の数を確認します。手順は次のとおりです。
- Search Consoleを開き、「検索結果」のレポートを表示します
- 期間を取得できる最長期間に設定します
- 「クエリ」タブを開き、表示される検索語を確認します
- 会社名・屋号・商品名を含む指名検索を除きます
ここまでで出るのが検索語数です。191社の区分と比べる場合は、指名検索を除いた数で見てください。
上位10語への集中度を出す手順
- クリック数の多い順に並べ、上位10語のクリック合計を全体のクリック数で割ります
確認したいのは、検索語数と上位10語への集中度です。今回のデータでは、検索語300語の前後と、上位10語へのクリック集中度70%が比較の目安になりました。
自社がどの区分に当てはまるかを読む
出した2つの数字を、191社の区分に当てはめます。次に見直す場所が変わります。
191社では最も社数が多い層(37%)です。非指名クリックは中央値2でした。記事を増やす前に、既存記事どうしで狙う検索語が重なっていないかを確認します。
非指名クリックは中央値20でした。順位がついている検索語の周辺に、別の検索意図が残っていないかを探す段階です。
非指名クリックは中央値110以上になります。ここから先は集中度を見て、入口が少数の検索語に偏っていないかを確認します。
業種や商圏によって検索需要の総量は違うため、この区分は今回の対象サイトを比べた目安です。他社との比較ではなく、自社の過去推移と合わせて判断してください。
検索語を広げる記事の選び方
以下は、集計結果から考えられる進め方です。施策ごとの効果を実験した結果ではないため、自社データを見ながら判断してください。
同じ検索語を狙った記事が重なっていないかを見る
記事を増やす前に、既存記事どうしで狙う検索語が重なっていないかを確認します。同じ検索語を複数記事で狙うと、記事数が増えても入口が増えない可能性があります。確認方法はキーワードカニバリゼーションの解消方法で解説しています。
すでに表示されている検索語の周辺から次のテーマを決める
順位がついている検索語の周辺に、疑問・比較・費用・手順などの別の検索意図がないかを探します。候補の集め方は関連キーワードの調べ方を参考にしてください。
検索語が増えないときに確認する4項目
検索語が広がらないサイトの記事には、いくつか共通する点があります。いずれも本数では解決しません。
- すでに自社の別記事が表示されている検索語を、もう一度狙っている
- 検索されていないテーマを書いている(自社が伝えたいことが起点になっている)
- 1記事で複数の検索意図を扱っていて、どの検索語にも合っていない
- タイトルと見出しに、読者が打ち込む言葉が入っていない
本数ではなく、キーワード選定と記事群の設計を見直します。選定の進め方はSEOキーワードの選定方法で整理しています。
記事本数だけでなく検索語数の目標を決める
本数で計画を立てると、本数を満たした時点で手が止まります。語数で計画を立てると、増えていない月に理由を探せます。
- いまの検索語数を記録します(指名検索を除いた数)
- 3か月後に何語まで増やすかを決めます
- 毎月の記事を、まだ表示されていない検索語に向けて決めます
- 月末に検索語数を記録し、増えていなければテーマの選び方を見直します
検索語数は結果の指標なので、月ごとに上下します。1か月単位で判断せず、3か月単位で推移を見てください。
この調査のデータ集計方法と読み方
ここまでの数字をどう集めたか、どこまで言えるかを整理します。
スマートSEO契約顧客194社を調査し、条件をそろえた191社を分析
数値の意味を誤解しないよう、集計条件を先に開示します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | スマートSEO契約中で、Search Consoleのデータを取得できた顧客サイト194社 |
| 取得元 | Search Console API(検索語別の表示回数・クリック数・平均順位) |
| 対象期間 | 取得可能な直近16か月(2026年10月取得時点) |
| 検索語数 | 158,968件 |
| 表示回数 | 5,314,181回 |
| クリック数 | 159,150回 |
Search Consoleの指標と画面の読み方は、Google公式の検索パフォーマンス レポートの解説でも確認できます。分析にあたっては、次の除外と絞り込みを行いました。
- 指名検索を除外:会社名・屋号・商品名を直接入力した検索は、記事で新しく獲得した流入と分けました。除外後のクリックは143,477回で、全体の90%です
- 分析対象を191社に限定:累計納品本数が4本以上あり、継続月数を特定できたサイトだけを対象にしました
- 顧客を特定できる情報は非掲載:顧客名・サイト名・個別の数値は公開せず、集計値だけを掲載しています
191社の継続月数の中央値は10か月です。相関分析には、数値の順位関係を見るスピアマン順位相関係数を採用しました。クリック数は0から数千まで差が大きく、極端な値の影響を抑えて傾向を確認するためです。
集計値を読む前に確認したい5つの前提
今回の数値を自社の判断に使う前に、言えることと言えないことを整理します。
- 相関関係であり、因果関係を示したものではありません。検索語を増やせば必ず流入が増えるとまでは言えません
- 対象はスマートSEOの契約顧客に限られ、業種・地域・サイト規模に偏りがあります
- 月の契約記事数が3本以上のサイトは13社と少なく、本数別の比較には標本数の偏りがあります
- 指名検索の除外は、社名・屋号・ドメイン名をもとにした自動判定であり、判定しきれない検索語が含まれる可能性があります
- Search Consoleでは匿名化や表示件数の制限により、すべての検索語が表示されるとは限りません。「検索語数」はSearch Consoleから取得できた検索語の数です。詳しくはGoogle公式のデータの不一致に関する説明をご確認ください
この調査に関するよくある質問
記事の本数を増やすのは意味がないのですか
意味がないわけではありません。累計41本以上の区分でも、検索語が広い側の中央値は1,438.5クリックで、本数が積み上がったサイトの上限は高くなっています。今回分かったのは、本数だけを増やしても検索語が広がらなければ、1記事あたりの流入は伸びにくいという点です。
検索語が300語を超えれば成果が出るのですか
300語は成果を保証する基準ではありません。100〜300語と300〜700語の区分の間で中央値が大きく開いたため、今回の対象サイトを比べる目安として示しています。業種や商圏によって検索需要は異なるため、自社の過去推移と合わせて判断してください。
相関係数の+0.78はどれくらい強い関係なのですか
相関係数は−1から+1の範囲で、+1に近いほど一方が増えるともう一方も増える傾向が強いことを示します。今回の7項目では+0.78が最も高い値でした。ただし、相関は原因と結果を証明するものではありません。
なぜ指名検索を除外したのですか
会社名・屋号・商品名による検索は、すでに会社を知っている人の検索だからです。記事を通じて新しく獲得した流入を確認するため、指名検索を分けました。今回は除外後のクリックが143,477回で、全体の90%です。
検索語の数を増やすにはどんな記事を書けばよいですか
今回の調査は、記事テーマごとの効果までは検証していません。まずは上位10語と既存記事の重複を確認し、関連する疑問・比較・費用・手順など、まだ対応していない検索意図を探してください。新しい記事が必要とは限らず、既存記事の追記や統合が適切な場合もあります。
Search Consoleの検索語数が1,000語を超えていても問題ありませんか
検索語数が多いこと自体は問題ではありません。今回の集計では1,500語以上の区分で非指名クリックの中央値が2,331と最も高くなりました。検索語数だけでなく、上位10語への集中度や問い合わせにつながる検索語が含まれているかも確認してください。
まとめ:記事数ではなく検索語の広がりを確認しよう
194社の実測データを集計し、条件のそろった191社を分析した結果、1記事あたりの流入と最も強く相関したのは検索語数の+0.78でした。月の契約記事数との相関は−0.17で、本数を増やすだけでは流入が伸びるとは言えません。
まずSearch Consoleで、検索語数と上位10語への集中度を確認してください。検索語が増えていない場合は、記事を追加する前にテーマの重複やキーワード選定を見直すことが大切です。
スマートSEOでは、キーワード選定、構成作成、記事の執筆・チェック、公開後の分析まで一貫して支援します。記事を納品して終わるのではなく、検索語の広がりと流入の偏りを確認し、実測データをもとに次の改善を整理します。
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