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オウンドメディアの問い合わせが増えない原因と改善の手順を解説

更新日:2026年8月15日著者:鈴木 広幸16分で読めます
オウンドメディアの問い合わせが増えない原因と改善手順

オウンドメディアのPVは伸びているのに、問い合わせだけが増えず、CTAの文言やデザインを疑っていませんか。原因は、キーワード・記事の信頼性・CTA導線・入力フォームという4層のどこかにあります。層が違えば有効な打ち手も変わるため、施策を増やす前に数字で詰まりを切り分けることが重要です。原因を誤ると、CTAだけを直しても成果は動きません。問い合わせを増やす近道は、最も落ち込んでいる一段階から改善することです。

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1. 問い合わせを阻む4つのボトルネック

オウンドメディアの問い合わせを阻む4つの層

1.1 キーワード・信頼性・CTA・フォームの4層

オウンドメディアで問い合わせが増えない原因は、単一の要素ではなく、読者が問い合わせに至るまでの4つの層のどこかに潜んでいます。層ごとに詰まる理由が異なるため、有効な打ち手も変わります。

  • キーワード選定の層
  • 記事の信頼性の層
  • CTA導線の層
  • 入力フォームの層

集客するキーワードが読者の検討段階と合っていなければ、CTAをいくら磨いても反応は変わりません。一方でフォームの入力項目が多すぎる場合は、キーワードや文言ではなく入力体験の改善が効きます。

まず自社がどの層で落ちているかを見極めることが、施策選びの出発点になります。

1.2 CTA単体の改善では反応が変わらない場面

CTAの文言やボタンの色を変えても反応が変わらない場面には、共通した構造があります。それは、検討段階の合わないキーワードで読者を集めているケースです。

たとえば「オウンドメディアとは」といった語で訪れた読者は、情報収集の入り口にいるにすぎません。この段階の読者に見積もりや問い合わせを求めても、行動の準備が整っていないため反応しないのです。

CTAの改善が効果を出しやすいのは、すでに発注を検討している読者が一定数流入している場合です。流入の中身が変わらないままCTAだけを触っても、問い合わせ数は動きにくいのが実情です。文言の前に、誰を集めているかを確認する視点が欠かせません。

2. 問い合わせまでの数値を5段階に分解する方法

オウンドメディアの問い合わせまでの5段階

2.1 セッションから送信完了までの詰まりを見つける

どの層で落ちているかは、感覚ではなく数字で切り分けます。訪問から問い合わせ完了までを5つの段階に分け、どこで数字が大きく落ちるかを確認する手順です。

  1. セッション数で流入の総量を把握する
  2. 記事のスクロール到達率で読了度を確認する
  3. CTAのクリック率で導線の反応を測る
  4. フォーム到達率で離脱の有無を見る
  5. フォーム完了率で最終的な取りこぼしを把握する

数字が大きく落ちた段階が、最初に手を入れるべき層です。クリック率は高いのにフォーム完了率が低ければ、記事やCTAではなくフォーム側に原因があると判断できます。

全体を一度に直そうとせず、最も落ち込んでいる一段階から着手すると、改善の効果が見えやすくなります。

ただし、Search Consoleで確認できるのは、検索結果で表示されてから記事へ流入するまでの段階です。CTAクリックやフォーム到達、送信完了は判断できないため、問い合わせ導線とは分けて読みます。

検索結果から記事へ入る手前の状態を示す例として、当社サイトの直近90日間(2026年5月13日〜8月10日)の実測値をまとめました。

区分実測値
社名検索を除く全体表示回数:330,167
クリック数:1,723
クリック率:0.52%
平均掲載順位が6位台のクエリ群表示回数:51,673
クリック数:103
クリック率:0.20%

平均掲載順位が6位台のクエリ群は、検索結果に表示されていてもクリック率が0.20%にとどまっています。このデータから判断できるのは、問い合わせ導線ではなく、検索結果から記事への入口に改善余地があることです。まずタイトルや説明文、検索意図との一致を確認し、その後のCTA・フォームはGA4などのイベントデータで別に評価します。

このように、ツールごとに確認できる段階を分けると、文脈の異なる数字を混同せずに改善箇所を特定できます。

検索での表示・クリック・順位をどのように判断するかは、ブログのSEO対策を数値で判断する方法でも詳しく整理しています。

2.2 GA4とタグマネージャーでCTA・フォームを計測する

到達率を分解するには、各段階のクリックや到達をイベントとして記録できる計測環境が前提になります。無料で利用できるGoogleアナリティクス4(GA4)とGoogleタグマネージャーを組み合わせる方法が一般的です。

タグマネージャーでCTAのクリックやフォーム到達をイベントとして設定すれば、GA4側で各段階の数値を追えます。仕様や画面は更新されることがあるため、設定手順は公式の案内で最新の情報を確認してください。

ヒートマップは必須ではありません。数値を分解しても詰まりの箇所が特定できない場合の追加手段として位置づけると、導入の判断がしやすくなります。

2.3 離脱率の目安を引用するときの注意点

他社の離脱率の目安を参考にする場面もありますが、数値の引用には注意が必要です。前提を確認せずに自社へ当てはめると、判断を誤ります。引用する際は次の点を確認してください。

  • 調査主体はどこか
  • 調査時期はいつか
  • 調査対象の業種や規模
  • 国内か海外の調査か

SEO会社やツール提供事業者の調査であれば、その立場を踏まえて個別事例として扱います。海外の調査は日本の数値ではないため、そのまま基準にはできません。

目安はあくまで比較の入り口とし、自社の実数値を優先して判断することが大切です。

3. 問い合わせが増えない大きな原因の一つは検討段階とのズレ

読者の検討段階とオウンドメディアの問い合わせ導線を整理する担当者

3.1 潜在・準顕在・顕在で異なる読者の求めと行動

問い合わせが増えない大きな原因の一つは、集めている読者の検討段階と、求めている行動のズレです。読者は検討段階によって、求める情報も取れる行動も異なります。3つの分類で整理します。

検討段階求めている情報・取れる行動
潜在層求めている情報:課題への気づき・基礎知識
取れる行動:情報収集・メルマガ登録
準顕在層求めている情報:解決策の比較・進め方
取れる行動:資料請求・事例の確認
顕在層求めている情報:発注先の選定材料
取れる行動:問い合わせ・見積もり依頼

顕在層はすぐに問い合わせに動けますが、潜在層に同じ出口を示しても行動につながりません。読者の段階と出口がかみ合っているかが、問い合わせ数を左右します。段階を無視した一律のCTAは、取りこぼしを生みがちです。

3.2 流入キーワードを検討段階で仕分ける方法

自社がズレているかどうかは、流入キーワードを検討段階で仕分けると見えてきます。Search Consoleで表示回数やクリックの多いキーワードを抜き出し、潜在・準顕在・顕在のどこに当たるかを分類します。

確認したいのは、顕在層のキーワードがほとんど無いまま、問い合わせだけを期待していないかどうかです。流入の大半が「〜とは」「〜 方法」といった情報収集の語であれば、読者はまだ発注を検討していません。

問い合わせが少ないのではなく、問い合わせにつながる読者をそもそも集められていない、というケースもあります。まず流入の中身を棚卸しすることが先決です。

3.3 ズレていたときキーワードと受け皿のどちらを変えるか

ズレが分かったら、キーワードを変えるのか、受け皿を変えるのかを判断します。判断の軸は、いま集まっている読者を活かせるかどうかです。

顕在層の流入を増やしたい場合は、発注検討に近いキーワードでの記事を追加します。一方、潜在層の読者が多く集まっているなら、その読者に合った出口を用意するほうが現実的でしょう。

すでにいる読者を切り捨ててCTAだけ強めるより、集まっている段階に受け皿を合わせるほうが、成果が出やすい場面が多いのです。

4. オウンドメディアから問い合わせにつなげるための受け皿

4.1 検討段階に応じた出口の設計

受け皿を用意するとは、検討段階ごとに異なる出口を記事に置くことです。段階に合った出口があれば、まだ発注に至らない読者も次の接点へ進めます。段階別の出口の例を挙げます。

  • 顕在層には問い合わせと見積もり
  • 準顕在層には資料請求やホワイトペーパー
  • 潜在層にはメルマガ登録や事例集

すべての記事に同じ問い合わせフォームだけを置く状態は、顕在層以外を取りこぼします。準顕在層には比較検討に役立つ資料を、潜在層には気軽に受け取れる事例集を用意すると、段階に応じて接点を残せます。

出口を1つに固定せず、読者の段階に分岐させることが、取りこぼしを減らす鍵になります。

4.2 ホワイトペーパーの型と獲得後のフォロー

準顕在層の受け皿として代表的なのがホワイトペーパーです。型によって作る手間が違うため、自社の手持ち資産から用意しやすい順に把握しておくと着手しやすくなります。

内容・用意しやすさ
事例系内容:既存の支援事例をまとめる
用意しやすさ:手持ち資産から作りやすい
ノウハウ系内容:既存記事を再編集して体系化
用意しやすさ:比較的作りやすい
テンプレート系内容:実務で使う雛形を提供
用意しやすさ:中程度
調査データ系内容:独自調査を実施しまとめる
用意しやすさ:手間がかかる

資料を置くだけでは商談に至りません。ダウンロード後にステップメールやナーチャリングで継続的に接点を持ち、検討が深まったタイミングで問い合わせへ促す設計まで含めて考えます。

獲得はゴールではなく、その後のフォローまでを一続きで設計することが欠かせません。

5. オウンドメディアのCTAの配置と文言の決め方

5.1 読者が離脱しやすい位置にCTAを置く考え方

受け皿が決まったら、記事のどこにCTAを置くかを考えます。記事を最後まで読む読者は限られるため、末尾だけに頼らない配置にします。離脱しやすい位置に置くのが基本です。

  • リード文の直後
  • 本文中の見出しの前
  • 記事の末尾

リード直後は課題意識が高い読者を、見出し前は離脱しかける読者を拾えます。末尾は読了した意欲の高い読者に向きます。

1か所に集約せず、読者が離脱しやすい複数の地点に分散して置くことで、接触の機会を確保できます。ただし数を増やしすぎると読みにくくなるため、記事の流れを妨げない範囲にとどめます。

5.2 テキストリンクとバナーの使い分けと文言の作り方

配置が決まったら形式と文言を選びます。本文の途中はテキストリンク、読了後や課題意識の高い流入にはバナー型が向きます。文中で自然に読ませたい場面ではテキスト、視認性を優先したい場面ではバナーと使い分けます。

文言は、サービス名や「お問い合わせはこちら」ではなく、読者が得られる状態を動詞で書きます。たとえば「問い合わせ改善の進め方を資料で確認する」のように、行動の先にある結果を示します。

CTAの温度は、読者の検討段階に合わせることが肝心です。潜在層に強い問い合わせを迫らず、まずは資料や事例へ誘導するほうが、離脱を防げます。

6. 問い合わせフォームまで来た読者を逃さない方法

6.1 資料請求と問い合わせで入力項目を絞り込む基準

フォームまで来た読者を逃さないために、入力項目を見直します。判断基準は、次の接触に直接必要のない項目を削ることです。資料請求と問い合わせでは必要な項目が異なります。

項目資料請求・問い合わせ
氏名資料請求:必要
問い合わせ:必要
メールアドレス資料請求:必要
問い合わせ:必要
会社名資料請求:あると望ましい
問い合わせ:必要
電話番号資料請求:任意
問い合わせ:必要な場合が多い
相談内容の記入欄資料請求:不要
問い合わせ:必要

資料請求は、まず資料を届けられれば十分なため、項目を絞るほど完了率が上がりやすくなります。問い合わせは折り返しに必要な情報を確保しつつ、任意項目を明示して負担を減らします。

目的に対して過剰な入力を求めていないかを、フォームごとに見直すことが大切です。

フォームや導線を含む改善の全体像は、ホームページの問い合わせを増やす改善手順も参考にしてください。

6.2 入力体験と送信前後の不安を減らす工夫

項目を絞ったうえで、入力体験そのものを整えます。完了率に影響しやすい具体策を、実装しやすいものから挙げます。

  • スマートフォンでの入力のしやすさ
  • 郵便番号からの住所自動入力
  • エラー箇所のリアルタイム表示
  • 送信後の流れと返信時期の明示
  • 個人情報の扱いの記載

スマートフォンからの流入が多い場合、入力のしにくさは離脱につながります。送信後に何が起きるか、いつ返信が来るかを事前に示すと、送信前の不安が減ります。

入力の手間と送信前後の不安を同時に減らすことが、フォーム離脱を防ぐ近道です。

7. オウンドメディアの問い合わせ改善を続ける指標と体制

オウンドメディアを作って終わりにせず、問い合わせを生む資産へ育てるには、公開後の計測と改善を続ける必要があります。ホームページを資産化する考え方は、以下の動画でも解説しています。

ホームページを放置→利益を生む資産にする方法。

7.1 PVに頼らず見る指標を絞る

一通り手を打ったら、単発で終わらせず改善が回り続ける状態にします。まず見る指標を絞ります。PVは主指標から外し、問い合わせに近い指標で進捗を測ります。

  • CTAクリック率
  • フォーム到達率
  • フォーム完了率
  • 問い合わせ件数

これらはKGIである問い合わせ件数から逆算し、KPIツリーとして段階的に並べると関係が見えます。PVが増えても問い合わせが伸びない状態は、途中のどこかで落ちているサインです。

追う指標を絞ることで、どの段階を改善すべきかが判断しやすくなります。

7.2 内製と外注を判断する材料

改善を続けるには、どこまでを自社で持つかの判断も必要になります。記事の企画・執筆・計測・リライトには一定の工数がかかり、社内のリソースと照らし合わせて内製と外注の線引きを決めます。

到達率の分解や指標設計は内製しやすい一方、記事制作の本数を安定して確保するには工数の壁があります。本業の合間に無理に書き続けると、更新が止まりがちです。
判断の材料として、当社が自社メディアの記事を制作するときの工数を挙げます。

工程1本あたりの時間
構成5分
執筆10分
記事チェック20〜30分

作業時間のおよそ6割から7割を、書く工程ではなく公開前の確認が占めています。内製と外注を分けるときは、この確認を誰が持つのかまで決めておきます。執筆だけを外に出しても、確認が社内に残れば工数はさほど減りません。

執筆や品質チェックの負荷が運用継続の妨げになっている場合は、社外の記事制作支援をうまく組み合わせる選択肢もあります。工数の大きい工程だけを切り出して任せれば、更新を止めずに運用を続けやすくなります。内製と外注は二択ではなく、工数の大きい部分だけを外に出す判断軸で考えると現実的です。

社内工数と外注範囲を整理したい場合は、オウンドメディア運用代行の費用・依頼範囲を確認すると判断しやすくなります。

オウンドメディアの記事制作を支援するスマートSEO

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スマートSEOは、AIで作成した記事のたたき台をSEO担当者が確認し、構成から執筆までを支援する記事制作サービスです。1記事4,980円(税抜)で、月2〜100記事まで依頼でき、700社以上の支援実績があります。

検討段階に合う記事を継続的に増やしたいものの、社内の制作工数が足りない場合に活用できます。ただし、CTAクリックやフォーム到達など、問い合わせ導線の計測・分析は自社のGA4やタグマネージャーで別途行う必要があります。

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8. オウンドメディアの問い合わせに関するよくある質問

最後に、本文で扱いきれなかった個別の疑問に答えます。いずれも条件によって変わるため、成果を約束するものではなく、判断の材料として活用してください。

8.1 オウンドメディアにCTAを多く設置すると読者の妨げになりますか?

設置数そのものより、位置と温度の合わせ方が問題になります。読者が離脱しやすいリード直後・見出し前・末尾に絞って置けば、数を多くしても妨げになりにくいのです。

逆に、文脈と無関係な場所に強い問い合わせを繰り返すと、読者の集中を妨げます。潜在層には資料や事例といった軽い出口を示し、顕在層にだけ問い合わせを促すなど、検討段階に温度を合わせることが、邪魔にならない置き方の条件になります。

8.2 ホワイトペーパーを用意すれば問い合わせは増えますか?

設置するだけでは増えません。ホワイトペーパーは準顕在層の受け皿であり、獲得後のフォローまで含めて初めて問い合わせにつながります。

  • 読者の検討段階に合う型を選ぶ
  • 獲得後にステップメールで接点を続ける
  • 検討が深まった段階で問い合わせへ促す

資料を置いて終わりにせず、獲得後の流れまで設計できているかが、増える資料と増えない資料の分かれ目です。

8.3 改善してから問い合わせが増えるまでどれくらいかかりますか?

期間は条件によって変わり、一律には言えません。落ちている層や流入の状態、改善に割ける工数によって、成果が見えるまでの時間は異なります。

大切なのは、期間を気にする前に、まずどの層で落ちているかを特定することです。到達率を分解して原因を絞り、影響の大きい段階から着手すれば、変化を早く確認できます。焦って複数の施策を同時に走らせるより、一段階ずつ検証するほうが、結果的に近道になる場合が多いのです。

8.4 問い合わせ改善では何から着手すべきですか?

セッションから送信完了までを分解し、数値が最も大きく落ちている段階から着手します。流入不足ならキーワード、CTAクリック後の離脱ならフォームというように、原因と施策を対応させてください。

9. まとめ:問い合わせが増えない原因を切り分けてから手を打とう

オウンドメディアの問い合わせを増やす近道は、施策を増やすことではありません。キーワード・記事の信頼性・CTA導線・入力フォームの4層のうち、どこで落ちているかを特定してから、打ち手を選ぶことです。

最初の一歩は、到達率の5段階への分解です。セッションから完了までのどこで数字が落ちるかを見れば、着手すべき層が定まります。そのうえで検討段階に受け皿を合わせ、CTAとフォームを整えると、同じ流入の中で改善余地を検証しやすくなります。

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