株式会社プロパゲート

ブログ記事

FDEの依頼でRFPを作る方法|項目整理と提案比較のコツ

更新日:2026年8月25日著者:鈴木 貴登13分で読めます
FDEのRFPとは

FDEに業務改善を頼みたいものの、要件が固まらずRFPをどう書けばよいか迷っていませんか。FDEのRFPは機能要件を細かく決める文書ではなく、解きたい課題と判断材料をそろえるための文書です。

だからこそ、書くべき項目と、あえて決めきらない項目を分けて用意することが出発点になります。本記事では通常のシステム開発RFPとの違い、数値で示すべき項目、提案を比較する視点、RFPを作らずに相談から始める進め方までを整理します。

\業務整理から現場定着まで伴走/

AIデスクのサービス内容を見る

1. FDEの依頼でRFPを作る意味

FDE RFP

1.1 要件が固まる前でもRFPを用意しておく意味

FDEへの依頼は、要件が固まる前でもRFPを用意しておくと提案の比較がしやすくなります。要件が定まっていない段階でも、現状の業務と解決したい課題を共通の文書にまとめておけば、各社が同じ前提で提案を組み立てられるためです。

口頭のやり取りだけで進めると、担当者ごとに伝える内容が変わり、後から前提を思い出せなくなります。1枚の文書に前提を固定しておくと、社内の合意形成にも使えます。

とくにRFPを用意しておくと、担当者が交代したときにも前提を引き継ぎやすくなります。依頼の背景や検討の経緯が文書として残るため、途中から参加した人でも同じ理解で議論に加わることができます。口頭のやり取りだけでは、こうした引き継ぎに手間がかかりがちです。

1.2 口頭だけでFDEの提案を比較しにくい理由

口頭だけでFDEの提案を集めると、比較の土俵がそろわず判断が難しくなります。各社が別々の前提で話を進めるため、提案の粒度も見積もりの根拠もばらついてしまうのです。

口頭進行で起こりがちな問題は次のとおりです。

  • 提案の前提が各社でばらつく
  • 比較する共通の軸がない
  • 伝えた内容の認識にずれが出る
  • 後から条件を確認できない

こうしたずれは、契約後の追加費用や手戻りにつながりかねません。前提を文書化しておくことが、比較のばらつきを防ぎます。

2. FDEを依頼するRFPが一般的なRFPと違う点

FDE RFP

2.1 機能要件ではなく現状の業務と課題をRFPに書く理由

FDEのRFPは、機能要件を並べるのではなく現状の業務と課題を書く点が一般的なRFPと異なります。FDEは業務に入り込みながら解決策を組み立てる進め方のため、先に機能を固定すると柔軟な提案を狭めてしまうのです。

そこでRFPには、次の3点を中心に記載します。

  • 現状の業務の流れと担当
  • 困っていることと起きている支障
  • 達成したい状態

FDEと従来型のシステム開発の違いは、FDEとSIerの違いでも整理しています。書くべきは仕様ではなく、解きたい課題そのものです。

2.2 要件を書ききれなくても問題にならない理由

要件を最後まで書ききれなくても、FDEのRFPでは問題になりません。むしろ要件が固まりきらない状態を前提に、提案側が現状分析から関与する進め方だからです。

すべてを決めてから依頼しようとすると、着手がいつまでも先延ばしになりがちです。わからない部分は「未確定」と明記しておけば、提案側はそこを補う形で提案を組み立てます。

3. FDEのRFPに書く項目

FDEのRFPに記載する5項目を示した図解

3.1 RFPに書く会社概要と対象業務の現状のまとめ方

RFPの冒頭では、会社と体制の概要、そして対象業務の現状を簡潔にまとめます。提案側が背景を理解できるよう、各項目は1〜3行を目安に書けば十分です。

次の表に、記載する項目と書く内容を整理しました。

記載項目
書く内容
分量の目安
会社と体制の概要
事業内容、規模、担当部署
1〜3行
現場の担当体制
対象業務に関わる人数と役割
1〜2行
対象業務の現状
今の作業の流れと使うツール
2〜3行
現状の課題感
時間やミスが出ている箇所
1〜3行

背景がそろうほど、提案の精度は上がります。冒頭で現状を共有することが、的外れな提案を防ぎます。

3.2 解決したい課題と達成したい状態の書き方

RFPの中心になるのは、解決したい課題と達成したい状態です。この2つがそろうと、提案側は「どこを変えれば成功か」を具体的に描けます。

書き方の要点は次のとおりです。

  • 解決したい課題:どの作業で時間やミスが発生しているか。
  • 達成したい状態と測り方:何がどう変われば成功かを数値で示す。

達成したい状態は、感覚ではなく測れる形にしておくと提案がぶれません。ゴールを数値で書くことが、提案の粒度をそろえる鍵になります。

3.3 出せるデータや環境と予算・契約形態の想定

提案の実現性を高めるには、出せるデータと環境、予算や契約形態の想定も書き添えます。データの種類や量がわかると、提案側は自動化や連携の可否を判断できるためです。

予算は総額を確定できなくても、上限の目安を示すだけで提案の幅が現実的になります。契約形態も、請負か準委任かの想定を書いておくと、体制の前提がそろいます。

契約形態を決めきれない場合でも、想定している方向性を添えるだけで提案は現実的になります。判断がついていない点は「未定」と記しておけば、提案側がそこを補う前提で組み立ててくれます。無理にすべてを確定させる必要はありません。

3.4 スケジュールと評価の観点の書き方

最後に、スケジュールと評価の観点を書きます。いつまでに何を実現したいか、どの観点で選ぶかを示すと、提案の方向性が定まります。

具体的には次の順で記載します。

  1. スケジュール:着手時期と、成果を確認したい時期の目安を示す。
  2. 提案してほしい内容:進め方や体制など、提示してほしい範囲を伝える。
  3. 評価の観点:何を重視して選ぶかを先に明記する。

評価の観点まで書くと、各社が同じ論点で提案してくれます。締めくくりで判断軸を示すことが、比較のしやすさを左右します。

4. RFPで決めきらなくてよい項目と数値で書く項目

4.1 機能や実装方法を決めきらなくてよい理由

機能や実装方法は、RFPの段階で決めきらなくてかまいません。どの技術で解決するかは、現状を分析した提案側が最適な形を選ぶ領域だからです。

発注側が実装方法まで指定すると、より効率的な選択肢を狭めてしまうことがあります。「この作業を自動化したい」という目的だけ示し、手段は提案に委ねる形が向いています。

4.2 RFPに数値で書くべき項目とその理由

一方で、数値で書くべき項目は決めきっておく必要があります。数値がないと提案の粒度がそろわず、見積もりの根拠も比較できないためです。

次の項目は数値で示します。

  • 対象業務の件数
  • 1件あたりの処理時間
  • 業務に関わる人数
  • 予算の上限

導入の前後で作業時間・処理件数・ミスの発生を比較すると、効果を客観的に確認できます。数値として現状を残しておけば、施策の前後で何がどれだけ変わったかを誰が見ても同じ基準で判断できます。現状を数値で残すことが、後から成果を測る土台になります。

5. 評価の観点をRFPに書く理由

5.1 重視する点を先に示すと提案がそろう理由

評価の観点を先に示すと、各社の提案が同じ土俵にそろいます。何を重視して選ぶかがわかれば、提案側はその論点に沿って内容を組み立てるからです。

観点を示さないまま依頼すると、ある社は価格、別の社は体制を強調し、比較の軸がずれてしまいます。先に「支援範囲を重視する」と伝えておけば、各社が同じ論点で提案してくれます。

重視する観点が複数あるときは、優先順位まで添えると提案の焦点がさらに定まります。たとえば「価格よりも運用支援を優先する」と示せば、各社はその方針に沿って内容を組み立てます。基準の伝え方ひとつで提案の質は変わります。

5.2 評価の観点をRFPに書くときの書き方の例

評価の観点は、抽象的な言葉ではなく具体的な項目に落とすと伝わります。「総合的に判断」ではなく、見る軸を分けて書くのがコツです。

書き方の例は次のとおりです。

  • 支援範囲の広さ
  • 運用や定着まで見るか
  • 成果の定義の具体性
  • 体制と実績

IPAが公表する「DX動向2025」でも、DX推進では現状と課題の可視化が論点として挙げられています。観点を分けて書くほど、提案の違いが見えやすくなります。

6. FDEのRFPを出す前に社内で決めておくこと

FDE RFP

6.1 判断する人と対象業務の範囲の決め方

RFPを出す前に、社内で3つのことを決めておきます。ここが曖昧なままだと、提案を受けても社内で判断が進みません。

先に固めておく項目は次のとおりです。

  • 判断する人
  • 対象業務の範囲
  • 出せるデータの範囲

判断する人を1名決めておくと、提案後の意思決定が滞りません。依頼前の社内合意が、提案後のスピードを決めます。

6.2 決まっていないまま出すと起きること

社内の前提が決まらないままRFPを出すと、提案後に条件が変わりやすくなります。判断者や対象範囲が固まっていないと、提案を受けてから「やはりこの業務も含めたい」と揺れてしまうのです。

条件が動くと、提案側は見積もりや体制を組み直すことになります。結果として、選定の時間が延びたり、追加費用が発生したりしかねません。

とくに判断者が曖昧なままだと、提案を受けた後に社内で意見が割れ、決定まで時間がかかります。誰が最終的に判断するかを一人に定めておくだけでも、選定の停滞を大きく減らせます。対象範囲も同じく、先に線引きしておくことが大切です。

7. FDEの提案を比較するときの見方

7.1 総額ではなく支援範囲・運用・成果で比べる見方

FDEの提案は、金額の総額だけで比べると判断を誤ります。同じ金額でも、対応する範囲や運用の扱いが違えば、実際の価値は大きく変わるためです。

比べるときは次の3点を見ます。

  • 支援範囲の広さ
  • 運用や定着の扱い
  • 成果の定義の明確さ

契約形態による責任範囲の違いは、準委任契約とはで確認できます。総額ではなく中身の3点で並べることが、比較の精度を上げます。

7.2 RFPに書かれていない項目の読み取り方

提案を比較するときは、書かれていない項目にも目を向けます。触れられていない領域は、対応範囲外か、想定していないかのどちらかを示すことが多いためです。

たとえば運用や定着支援に言及がなければ、導入後は自社で回す前提かもしれません。気になった点は、提案書の記載の有無を手がかりに質問して埋めていきます。

書かれていない項目をそのままにすると、契約後に「その作業は範囲外だった」と判明することがあります。少しでも疑問が残る領域は、提案の段階で質問しておくと後の食い違いを防げます。確認の手間を惜しまないことが大切です。

8. FDEの導入ならプロパゲートAIデスクがおすすめ

プロパゲートAIデスクのサービスページ

8.1 RFPを作らずに1社への相談から始める進め方

RFPを必ずしも作らなくても、1社に絞って相談から始める進め方があります。要件を書き出す前に現状を整理したい場合は、この形が負担も少なく進めやすいのです。

進め方の流れは次のとおりです。

  1. 現状の業務と困りごとを口頭で共有する。
  2. 対象業務の範囲と出せるデータを一緒に整理する。
  3. 進め方と費用の目安を提案として受け取る。

費用の考え方はFDEの費用相場でも整理しています。まず相談から入る形は、要件が固まっていない段階に向いています。

8.2 業務整理から開発・現場定着まで一貫して支える体制

プロパゲートAIデスクの詳細ページは、業務整理から開発、現場への定着支援までを一貫して担います。専任担当を置きにくい中小企業でも、課題の洗い出しから運用の定着まで外部に任せられるため、無理のない範囲でDXを進められます。

入力・転記・集計・分析・報告といった手作業を、既存ツールとAIをつないで自動化する支援も行っています。費用は初期100万円〜、月額29.8万円〜が目安で、無料相談は0円で受け付けています。最新の料金や含まれる支援の範囲はプロパゲートAIデスクのサービスページでご確認ください。

8.3 FDEの無料相談を利用する前にそろえておく項目

無料相談から始める場合でも、いくつかの情報を口頭でそろえておくと話が早く進みます。相談の場で現状を一から説明する手間が減り、その日のうちに方向性を描きやすくなります。

事前にそろえておきたい項目は次のとおりです。

  • 対象業務の現状と困りごと
  • 達成したい状態
  • 出せるデータの範囲
  • 予算と時期の目安

これらは正式なRFPほど作り込む必要はありません。要点だけ整理しておけば、初回相談から具体的な話に進めます。

\無料でオンライン相談受付中/

AIデスクの費用と進め方を見る

9. FDEのRFPに関するよくある質問

FDEのRFPをめぐっては、そもそも作る必要があるのか、要件が固まらなくても書けるのかといった疑問が生じやすいものです。ここでは、依頼を検討する段階でよく寄せられる質問に答えます。

9.1 RFPは必ず作らないといけませんか?

必須ではありません。FDEの依頼では、RFPを作らずに1社へ相談する形からでも始められます。

RFPが役立つのは、複数社を同じ前提で比べたいときです。相談から入る場合は、現状の課題と出せるデータの範囲だけ口頭でそろえれば十分です。判断の目安は次のとおりです。

  • 複数社を比較したいときはRFPを用意する
  • 現状整理から始めたいときは相談でよい

自社の状況に合わせて、どちらの入り口を選ぶか決めれば問題ありません。

9.2 FDEの依頼は何社くらいに出すのが適切ですか?

社数そのものより、同じ観点で比べられるかどうかが判断の軸になります。数を増やすほど比較の手間は増え、前提がそろわないと違いも見えにくくなるためです。

支援範囲・運用の扱い・成果の定義という3点で比べられる範囲にしぼると、少数でも判断がつきます。総額の大小ではなく、この3点の中身で選ぶ形をおすすめします。

9.3 要件が固まっていなくてもRFPは書けますか?

書けます。FDEのRFPは機能要件を固める文書ではなく、現状の業務と解決したい課題を伝える文書だからです。

決めきれない部分は「未確定」と明記しておけば、提案側がそこを補って提案します。むしろ要件を無理に固めるより、課題と達成したい状態を数値で示すほうが、提案の精度は上がります。

9.4 RFPの作成自体を相談することはできますか?

できます。何を書けばよいか迷う段階でも、現状を一緒に整理しながら必要な項目を固めていく進め方があります。

まず対象業務と困りごとを共有し、そこからRFPに落とす項目を絞り込む形です。書類作りに時間をかける前に、一度相談してみるほうが、結果的に近道になる場合もあります。

10. まとめ:FDEのRFPは課題と測り方を先に決めて書こう

FDEのRFPは、機能要件を細かく決める文書ではなく、解きたい課題と判断材料をそろえる文書です。現状の業務と困りごと、達成したい状態を数値で示し、実装方法はあえて決めきらないことが、比較できるRFPの条件になります。

提案を比べるときは総額ではなく、支援範囲・運用・成果の3点で見ます。RFP作りに迷う場合は、1社への相談から始める選択肢もあります。まずは課題と測り方を先に決めることから始めてみてください。

\まずは無料相談から/

AIデスクの詳細を見る