サイトの表示が遅い、操作への反応が鈍い、読み込み中に画面がずれると感じていませんか。Core Web Vitalsは、表示の速さをLCP、反応の速さをINP、表示の安定性をCLSで測る3つの指標です。良好の基準はLCPが2.5秒以内、INPが200ミリ秒以内、CLSが0.1以下です。この記事では、Search ConsoleとPageSpeed Insightsの見方、悪化原因、改善後の確認順まで整理します。
- LCP:2.5秒以内
- INP:200ミリ秒以内
- CLS:0.1以下
合否は実際の利用者から集めたデータで決まるため、測定ツールが示すその場の点数とは一致しないことがあります。
1. Core Web Vitalsの3指標が測るものと基準値

1.1 LCPという指標が測る表示の速さ
LCPは、ページの主要な要素が表示されるまでの速さを測る指標です。具体的には、画面内で最も大きく描画される画像や見出しが表示され終わるまでの時間を指します。
この時間が短いほど、利用者は「ページがすぐ開いた」と感じます。逆に3秒4秒とかかると、内容を読む前に離脱される原因になりかねません。表示の速さは第一印象を左右するため、3指標の中でも最初に確認しておきたい項目です。
1.2 INPは操作してから画面が反応するまでの速さ
INPは、利用者がクリックやタップ、キー入力をしてから、画面が反応するまでの速さを測る指標です。ボタンを押しても何も起こらない、入力した文字がすぐ表示されない、こうした操作への反応の遅さを数値化します。
読み込みが速くても、押した直後に固まるページは使いにくいものです。INPは表示ではなく操作性の指標であり、フォームやメニューなど利用者が触れる部分の快適さに直結します。
1.3 CLSという指標が測る表示のずれ
CLSは、読み込みの途中で表示位置がどれだけずれたかを測る指標です。ページを開いた直後に画像や広告が後から差し込まれ、読もうとした文章が下に押し下げられる、あの現象の大きさを数値で表します。
ずれが大きいと、押すつもりのないボタンを誤って押してしまうことも起こります。CLSは見た目の安定性を示す指標で、値が小さいほど表示が落ち着いている状態を意味します。
1.4 「良好・改善が必要・不良」の3段階の基準値
3つの指標には、それぞれ「良好・改善が必要・不良」という3段階の目安が定められています。良好の基準はLCPが2.5秒以内、INPが200ミリ秒以内、CLSが0.1以下です。以下の表で全体を整理します。
| 指標 | 良好 | 不良 |
|---|---|---|
| LCP | 2.5秒以内 | 4.0秒超 |
| INP | 200ミリ秒以内 | 500ミリ秒超 |
| CLS | 0.1以下 | 0.25超 |
良好と不良の間は「改善が必要」と判定されます。3指標は同じ単位ではないため、点数の大小ではなく各指標の基準内かどうかで判断してください。
まずは自社のページがどの段階にあるかを確認し、「不良」に該当する指標から優先して手を打つと、改善の効果を実感しやすくなります。
1.5 3つの指標すべてが基準内で合格になる仕組み
Core Web Vitalsの合否は、3指標のすべてが「良好」の基準を満たして初めて合格となります。1つでも基準を外れると、そのページは合格になりません。合格の条件を整理します。
- LCPが2.5秒以内であること
- INPが200ミリ秒以内であること
- CLSが0.1以下であること
3つは独立して評価されるため、2つが良好でも1つが不良なら不合格です。どれか1つだけを直しても合格に届かない場合があるので、外れている指標を漏れなく把握しておくことが出発点になります。
3指標の定義と基準値は更新されることがあります。本記事はGoogle検索セントラル「Core Web Vitals」の2026年9月時点の内容にもとづいています。最新の基準値は公式ドキュメントで確認してください。
2. Core Web Vitalsの指標を測るツールと点数の見方

2.1 Search Consoleで指標の合否とページのまとまりを確認する
Google Search Consoleの「ウェブに関する主な指標」レポートは、サイト全体の合否を俯瞰する起点になります。URLを1件ずつではなく、似た状態のページをまとまりごとに「良好」「改善が必要」「不良」に分類して表示します。
どのグループが不良に偏っているかが一目で分かるため、最初に開くツールとして向いています。個別ページの詳細までは分かりませんが、どこから直すかの当たりをつける段階で役立ちます。
2.2 PageSpeed Insightsで1ページの詳細を調べる
PageSpeed Insightsは、特定の1ページを対象に指標の計測結果と改善候補を細かく表示するツールです。URLを入力するだけで、そのページのLCPやINP、CLSの数値と、読み込みを遅くしている要素の一覧が確認できます。
Search Consoleで不良と分かったグループの代表ページを、このツールで深掘りする使い方が効率的です。サイズの大きい画像や応答の遅いサーバーなど、改善候補が具体的に提示される点が特徴です。
2.3 Lighthouseで修正の効果をその場で確かめる
Lighthouseは、Chromeの開発者ツールに組み込まれた計測機能で、その場で指標を測り直せます。修正を加えた直後に計測し、変更前後で数値がどう動いたかをすぐ確認できるため、改善作業中の手元チェックに向いています。
ただしLighthouseは、その場の1回の測定条件で動くラボ計測です。実際の利用者の環境を反映するわけではないため、合否そのものの判定には使えない点に注意が必要です。
2.4 CrUXで見る実際の利用者の指標データ
CrUX(Chrome User Experience Report)は、実際にサイトを訪れた利用者の環境で計測された指標を集めたデータです。さまざまな端末や通信環境の値が集約されており、Search Consoleの合否判定もこのデータを基にしています。
つまりCrUXは、合否を決める本番のデータに当たります。手元の計測がいくら速くても、CrUXの値が基準を超えていれば不合格と判定されるため、最終的にはこのデータを見る必要があります。
2.5 その場で測るデータと、利用者から集めたデータの違い
指標のデータには、その場で測るラボデータと、利用者から集めたフィールドデータの2種類があります。役割が異なるため、両者を混同すると点数と合否の食い違いに戸惑います。以下の表で比較します。
| 比較軸 | ラボデータ | フィールドデータ |
|---|---|---|
| 取得元 | その場の1回の計測 | 実際の利用者の環境 |
| 代表ツール | Lighthouse | CrUX・Search Console |
| 主な用途 | 修正の効果確認 | 合否の判定 |
| 向き | 原因の切り分け | 実態の把握 |
修正作業ではラボデータで素早く確認し、最終的な合否はフィールドデータで見る、という使い分けが基本になります。
2.6 指標の判定は上位75%が基準内かで決まる
Core Web Vitalsの判定には平均値ではなく75パーセンタイルが使われます。Googleが示す判定方法では、少なくとも75%のページビューが「良好」の基準を満たしているかを、LCP・INP・CLSごとに確認します。
そのため、手元の1回の計測が良好でも、実際の利用者の端末や通信環境を集計した結果では「改善が必要」になることがあります。Lighthouseの点数は修正前後の比較に使い、最終的な状態はCrUXやSearch Consoleのフィールドデータで判断してください。
2.7 データが足りないと判定が出ない場合
フィールドデータは、一定数以上の訪問がなければ集計されません。アクセスの少ないページや公開直後のサイトでは、CrUXにデータが蓄積されず、判定自体が表示されないことがあります。判定が出ない主なケースを挙げます。
- 訪問数が少なくデータが集まらないページ
- 公開して間もないサイトやURL
- CrUXの収集条件を満たす実利用データが不足しているURL
この状態では、ラボ計測のLighthouseやPageSpeed Insightsで代替的に状態を把握し、アクセスが増えるのを待って判定を確認することになります。
3. Core Web Vitalsの検索順位への影響度

3.1 検索順位における指標の位置づけ
Core Web Vitalsは、Googleのランキングシステムがページエクスペリエンスを評価する際に使用する要素の一つです。ただし、Core Web Vitalsだけで順位が決まるわけではなく、良好な数値が上位表示を保証するものでもありません。
Google検索セントラル「ページエクスペリエンス」でも、検索語句との関連性を満たす有用なコンテンツを前提に、全般的な使いやすさを整える考え方が示されています。指標の満点だけを追うのではなく、内容の改善と並行して取り組むことが重要です。
3.2 指標を直しても順位が動かないケース
指標を改善しても、検索順位がすぐには変わらないことがあります。順位は多くの要因の組み合わせで決まるため、指標以外の要素が大きい場合は変化が見えにくくなります。順位が動きにくい代表的なケースを挙げます。
- コンテンツの質や情報量に課題が残っている場合
- 競合サイトも同様に指標が良好な場合
- 被リンクや専門性など他の評価要素の差が大きい場合
これらの状況では、指標の改善だけを期待するより、内容の充実と並行して進める方が結果につながりやすいです。改善前後は、SEO施策の効果を数値で判断する方法を参考に、検索流入や問い合わせへの影響まで確認してください。
3.3 それでも整えておきたい順位以外の利点
指標を整える価値は、検索順位だけにとどまりません。表示が速く操作が快適なページは、利用者が離脱しにくく、読み進めてもらいやすくなります。
たとえば表示に時間がかかるほど、内容を見る前に離脱する人が増える傾向があります。指標の改善は、問い合わせや購入といった行動につながる土台づくりでもあり、順位の変動とは別に取り組む意味があります。
表示速度そのものをどう上げるかはサイト速度改善で離脱率を50%削減!最新の最適化戦略で扱っています。本記事は指標の意味と原因の切り分けに絞ります。
4. Core Web Vitalsの指標が悪化する原因

4.1 LCPという指標が悪化する主な原因
LCPの悪化は、主要な要素が表示されるまでに時間がかかっていることを意味します。原因は読み込みに関わるものが中心です。主な要因を挙げます。
- 画面の上部に大きい画像や動画が置かれている
- 圧縮されていない大きな画像ファイル
- 応答が遅いサーバーやホスティング環境
- 表示の妨げになる読み込み順序の問題
これらは、画像の軽量化やサーバー設定の見直しで改善できる場合が多い項目です。まずは最も大きく表示される画像のサイズから確認すると、原因を特定しやすくなります。ファイル形式や代替テキストも含めた確認項目は、SEOに効果的な画像の最適化方法で整理しています。
画面上部の画像は、実際のサイトでどのくらい置かれているのでしょうか。当社が制作した建設業のサイトを調べた結果が次のとおりです。
自社メディアの実測データ
当社が制作した建設業のサイトを調べたところ、トップページに置かれている画像の枚数は中央値14枚・平均18.1枚でした。
出典: 株式会社プロパゲート 自社調べ(2026年9月時点・当社が制作した建設業のサイト389件を対象に集計)
ただし、これは「画像を減らすべき」という話ではありません。業種の性質上、施工事例や設備の写真は読者が求めている情報そのものです。問題になるのは枚数ではなく読み込み方で、画面を開いた時点では見えていない下のほうの画像まで最初にまとめて読み込ませていると、上部の表示が後回しになりLCPが伸びます。まず確認すべきは、表示領域に入ってから読み込む設定になっているかどうかです。なお、この数字は建設業のサイトを対象に集計したもので、全業種に当てはまるものではありません。
4.2 INPが悪いときに多い原因
INPの悪化は、操作に対する処理が重く、反応が返るまで時間がかかっている状態です。多くの場合、ページ上で動くスクリプトの処理量が原因になります。
クリックのたびに大量の計算や通信が走ると、画面が固まったように感じられます。アクセス解析や広告、装飾のためのスクリプトを詰め込みすぎると起こりがちで、不要な処理を減らすことが改善の方向性になります。
4.3 CLSが悪いときに多い原因
CLSの悪化は、読み込みの途中で要素の位置が動くことで起こります。表示領域があらかじめ確保されていないと、後から入る要素が既存の内容を押しのけます。主な原因を挙げます。
- 幅と高さが指定されていない画像や動画
- 後から遅れて挿入される広告やバナー
- 読み込みが遅く表示が切り替わるフォント
これらは、要素のサイズをあらかじめ指定しておくことで防げるケースが多い項目です。表示位置を先に確保する対応が、ずれの抑制につながります。
4.4 複数の指標が同時に悪いときの切り分け
複数の指標が同時に不良の場合、どの原因がどの指標に効くかを整理すると手順が見えてきます。原因と指標の対応を一覧にします。
| 主な原因 | 影響する指標 | 対応の方向性 |
|---|---|---|
| 大きな画像 | LCP・CLS | サイズ指定と軽量化 |
| 重いスクリプト | INP | 不要な処理の削減 |
| 遅いサーバー | LCP | 応答速度の見直し |
| 後入れの要素 | CLS | 表示領域の確保 |
画像のように複数の指標にまたがる原因もあります。共通する原因から着手すると、一度の対応で複数の指標が改善する場合があります。
5. Core Web Vitalsの指標を改善する手順

5.1 ページ単位ではなくグループ単位で指標を見る
改善は、1ページずつではなく似た構造のページをまとまりで捉えると効率的です。多くのサイトは、商品ページや記事ページなど同じテンプレートで作られたページが大量にあります。
同じ構造のページは、同じ原因で同じように指標が悪化しがちです。1つのグループの原因を突き止めて直せば、同型の数十ページにまとめて効果が及びます。Search Consoleがまとまりで合否を示すのも、この考え方に沿っています。
5.2 影響の大きいページの選び方
限られた工数で成果を出すには、影響の大きいページから着手します。すべてを一度に直そうとすると手が回らず、優先順位づけが欠かせません。選ぶ基準を挙げます。
- アクセス数が多く利用者の目に触れやすいページ
- 問い合わせや購入につながる重要なページ
- 「不良」判定の指標を複数抱えるページ
アクセスが多く、かつ不良の指標を抱えるページは、改善の効果が最も大きくなります。この重なりから優先順位を組み立てると、投じた工数が無駄になりにくいです。
5.3 自社でできることと依頼することの分け方
対応は、社内で手を動かせるものと専門家に任せるものに分けると進めやすくなります。判断の目安を表にまとめます。
| 対応内容 | 自力対応の目安 | 依頼の目安 |
|---|---|---|
| 画像の軽量化 | 管理画面から差し替え | 大量ページの一括処理 |
| サイズ指定 | 一部の手直しで対応 | テンプレート全体の修正 |
| スクリプト削減 | 不要ツールの停止 | プログラムの改修 |
| サーバー見直し | プラン変更の検討 | 環境全体の再設計 |
管理画面で対応できる範囲は自社で進め、テンプレートやプログラムに踏み込む改修は専門家に任せる線引きが現実的です。無理に社内で抱え込まず、判断に迷う領域は早めに外部の知見を借りると、改善が滞らずに進めやすくなります。
プロパゲートの改善手順
PageSpeed Insightsの点数だけを追わず、Search Consoleで不良と判定されたページ群から重要な代表URLを選びます。代表URLで原因を特定し、共通テンプレートを直した後、実際の利用者データで再確認します。
サイト全体の構造変更を伴う場合は、公開前後の確認項目をサイトリニューアル時のSEO対策で整理してから進めると、別の不具合を防ぎやすくなります。
5.4 改善後に指標を再確認する手順
修正を終えたら、効果を必ず数値で確認します。フィールドデータは反映に時間がかかるため、順序を守って確かめることが欠かせません。次の手順で進めます。
- Lighthouseで修正直後の数値を計測する
- PageSpeed Insightsで改善候補が消えたか確認する
- 数週間おいてSearch Consoleの合否を再確認する
ラボ計測で即座に効果を見つつ、最終的な合否はフィールドデータの更新を待って判断します。反映前に「変わらない」と判断しないことが、やり直しを防ぎます。
Search Consoleでは、Core Web Vitalsをモバイルとパソコンで別々に確認します。両方の状態を見たうえで、利用者が多い端末の不良ページから優先して直してください。スマートフォンの画面幅や操作性はSEOに強いモバイルフレンドリーサイトの作り方で詳しく解説しています。
6. Core Web Vitalsに関するよくある質問
Core Web Vitalsについて、多くの方がつまずきやすい点をQ&A形式で整理します。確認の順番、点数と合否がずれる理由、検索順位への影響という3つの疑問に絞って答えます。
6.1 Core Web Vitalsの指標はどれから確認すればよいですか?
最初に確認すべきは、どの指標が基準を外れているかです。個別の数値を追う前に、サイト全体の合否を俯瞰するところから始めます。確認の順番は次の通りです。
- はじめにSearch Consoleで不良のグループを把握する
- 次にPageSpeed Insightsで代表ページを詳しく見る
- 最後に影響の大きいページから優先して直す
全体像をつかんでから個別ページに降りると、労力の配分を誤りません。
6.2 測定ツールの点数が良くても合格にならないのはなぜですか?
点数と合否がずれるのは、両者が見ているデータが違うためです。測定ツールの点数は、その場の条件で1回計測した結果にすぎません。一方で合否は、実際の利用者から集めたデータの上位75%が基準内かどうかで判定されます。
手元の環境が速くても、利用者の中に遅い通信や古い端末の人が一定数いれば、判定は不良に傾きます。点数はあくまで改善作業の目安と捉え、最終的な合否は利用者側のデータで確認するのが正しい見方です。
6.3 指標を直すと検索順位は上がりますか?
指標を直しても、検索順位が必ず上がるとは限りません。Core Web Vitalsは順位を決める要素の一つですが、コンテンツの質や専門性など他の要因の方が影響は大きいとされています。
内容に課題が残ったまま指標だけ整えても、順位が動かない場合があります。ただし表示が速く安定したページは離脱を抑えやすく、順位とは別に問い合わせや購入につながる利点があります。順位への即効性より、使いやすさの底上げとして取り組むのが現実的です。
7. まとめ:外れている指標を特定してから原因を当てはめよう
Core Web Vitalsの改善は、最初に外れている指標を特定し、その指標に対応する原因を当てはめる順序で進めると迷いません。LCPは読み込み、INPは操作への反応、CLSは表示のずれと、指標ごとに原因の傾向が異なります。
やみくもに直すのではなく、Search Consoleで合否を俯瞰し、影響の大きいページから原因を切り分けていくのが近道です。合否は利用者のデータで決まるため、修正後は反映を待って数値を確認します。
計測や改善に手が回らない場合は、運用ごと外部に任せる選択肢もあります。まずは自社サイトのどの指標が基準を外れているかを確認するところから始めてみてください。
\サイト表示の改善もまとめて進めたい方へ/
