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メンバーインタビュー

「前例がないことしかない」新米エンジニアが、8ヶ月でAI開発のリーダーになるまで

プロフィール

PROFILE

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MEMBER PROFILE

鈴木 貴登

Propagate AI 開発リーダー

職種
AIエンジニア
雇用形態
社員

※所属・役職・内容は取材時点のものです。

略歴

2025年10月入社。前職ではSESとして、筑波の工場におけるSAP導入プロジェクトの基本設計を中心とした上流工程を担当。現在は自社プロダクト「Propagate AI」の開発リーダーとして、複数のメンバーを率いながら開発を進めている。

インタビュー概要

前職ではSAP導入プロジェクトの上流工程を担当し、自らコードを書く機会がなかった鈴木。プロパゲート入社から8ヶ月で、自社プロダクト「Propagate AI」の開発リーダーを任されるまでの変化と、AI時代のエンジニアに必要な判断力について語ります。

インタビュー

STORY

転職の理由

「間違っても言われない」

前職で鈴木貴登が向き合っていたのは、筑波の工場で進む大規模なSAP導入プロジェクトだった。 担当は、基本設計を中心とした上流工程。SAPの設定内容をスプレッドシートで管理し、現場と共有する。すでに決められた仕組みの中で、必要な情報を整理して落とし込むのが仕事だった。

「自分でコードを書くことは、一切なかったんです」

その鈴木が現在、開発リーダーを務めているのが、自社プロダクト「Propagate AI」だ。顧客サイトをAIで解析し、データを可視化し、次の提案へつなげる。入社から、まだ8ヶ月。決められた仕組みを扱っていたエンジニアは、いま、複数のメンバーを率いながら、AIに何を任せ、どんな仕組みをつくるかを決める側にいる。 前職で鈴木が感じていたのは、コードを書かないことへの焦りだけではなかった。自分の仕事が正しかったのか、何が足りなかったのか。その手応えが返ってこないことへの違和感だった。

「派遣先では、お客様みたいな立場でした。間違っても言われないし、いいことをしても褒められない。自社からフィードバックをもらう機会も、ほとんどありませんでした」

大きな問題を起こさなければ仕事は進む。けれど、自分の何が変わり、何ができるようになったのかは分からない。その環境から出るきっかけになったのが、プロパゲートの面接だった。 「30分か1時間の面接で、松岡さんも当時の人事の方も、率直にフィードバックをくれたんです。ここまで言ってもらえる環境なら、成長できると思いました」

入社後、実際に待っていたのは、手順をすべて教えてもらってから動く環境ではなかった。 「松岡さんは、できる・できないではなく、とりあえず任せてくれる。やらなければいけない状況になるし、どうすればできるかを考える環境がある。やりたいと思っているなら、できるようになるんです」

鈴木が選んだのは、失敗しないように守られる場所ではなく、できるようになる前から任される場所だった。

入社直後の挑戦

年末年始、代表と二人で会社の基盤を引き直す

株式会社プロパゲートのオフィスで働くメンバー

任されるとは、正解のない仕事に放り込まれることでもある。

2025年12月25日、プロパゲートはGoogleアカウントの乗っ取りにより、約5,800万円分のGoogle広告を不正利用されるセキュリティ被害に遭った。

出典:当時の経緯

入社して間もない年末、鈴木が担当したのは、この被害を受けた会社全体のセキュリティとアカウント管理体制の再設計だった。 共有していたアカウントを一つずつ切り分け、「誰が、どの情報へアクセスできるのか」を整理する。ワークスペースの構成、データの移行、権限の設計。華やかなAI開発ではない。だが、判断を誤れば会社全体の業務へ影響する、基盤そのものを扱う仕事だった。 動いたのは、松岡と鈴木の二人。当時、社員のエンジニアは鈴木だけだった。 「年末年始、ずっとやっていました」

前職では、すでに決められたSAPの仕組みを現場へ落とし込んでいた。今度は、自分たちが使い続ける仕組みを、自分で決めなければならない。参考にできる社内の前例も、引き継げる正解もなかった。 「というか、前例がないことしかないんですよね、ここは(笑)」

「任せてもらえる」という言葉は聞こえがいい。実際には、答えが用意されていない仕事を、必要な期限までに形にする責任が伴う。鈴木は入社直後の年末、その現実と向き合った。

現在の仕事

「全部、自分の仕事になる」開発リーダーの責任

オフィスでPropagate AIの開発に取り組む鈴木貴登

現在、鈴木はPropagate AIの開発リーダーとして、複数のメンバーを率いながら開発を進めている。 鈴木の仕事は、依頼された機能を一人で実装することではない。 何をつくるのかを決め、開発を進める。メンバーへ仕事を任せながら、プロダクト全体がどこへ向かうべきかを考える。そして、リリースした機能が実際に使われ、次の成果につながるところまで責任を持つ。

「1から計画を立てて、つくって、リリースして、その後の結果まで見る。全部、自分の仕事だと考えています。自分一人で抱えるという意味ではなく、メンバーと一緒に進めながら、最後まで自分事として責任を持つということです」

現在は、自ら開発するだけでなく、メンバーへの役割分担や引き継ぎも進めている。目の前の作業をすべて自分で処理する段階から、チーム全体の力でPropagate AIを成長させる段階へ移り始めている。 その中で鈴木が重視しているのは、機能を完成させることだけではない。現在の業務に残っている手間や手戻り、属人化といったマイナスを、仕組みによって限りなくゼロへ近づけることだ。

「いまある手間や負担を、そのまま次の人へ渡したくないんです。例えば、次に入る人のオンボーディングにかかる時間を半分にする。2〜3ヶ月後には、同じ体制でも倍の件数を扱えるようにする。目の前の問題を解決するだけではなく、今回の開発によって、将来の仕事が明確に楽になる状態まで設計することを大切にしています」

鈴木が見ているのは、リリースした瞬間ではない。 自分がいなくてもメンバーが迷わず動けるか。扱える仕事の量を増やせるか。同じ問題を何度も繰り返さずに済むか。Propagate AIの開発を通じて、未来の組織に残る負担を、一つずつ減らそうとしている。

AI時代のエンジニア

エンジニアにとって、いまは本当に面白い時代

株式会社プロパゲートのAI開発を支えるオフィス環境

鈴木が感じているのは、AIによってエンジニアの仕事がなくなることではない。開発の中で、人間が責任を持つ場所が変わっているということだ。

「これまでは、指を動かしてコードを書くのがメインでした。でもAIに書かせるなら、次に重要なのは『どこまでを任せて、どこからのリスクを自分が引き受けるか』を決めること。人間にしかできない意思決定の部分が、どんどん増えていく」

ここで、前職の経験がつながる。 前職のプロジェクトではコードを書いていなかった。一方で、要件を整理し、全体の構成を考え、現場へ落とし込む上流工程を経験してきた。何を実現するのかを決め、どこに問題が起こり得るのかを考える。その視点は、AIを使った開発でも必要になる。

「開発環境そのものが、毎月変わっていくんです。1ヶ月前にできなかったことが、当たり前にできるようになる。2年前なら、AIにサイト制作なんて無理だったのに」

だから、特定のツールや言語を使えることだけでは、すぐに差がつかなくなる。 「これからのエンジニアは、AIを『使う側』にならないといけない。その意味で、いまは本当に面白い時代だと思います」

ただし、AIに任せれば、技術を知らなくてもいいという話ではない。 「最低限の技術的な知識がないと、どこを任せて、どこを疑うかを判断できない。結局、『使いこなせる人』に仕事は集まっていくんです」

コードを書く力が不要になるのではない。コードを書くことに加えて、AIの出力をどこまで信じ、どこを疑い、どのリスクを人間が引き受けるのか。その判断までが、これからのエンジニアの仕事になる。鈴木自身も、その変化の中にいる。

これから

会社の10倍成長に向き合いながら、自分のやりたいを探す。

株式会社プロパゲートのエンジニア 鈴木貴登

ここまでの8ヶ月が、最初から順調だったわけではない。

「入社当初の1〜2ヶ月は、本当にひどくて(笑)。マニュアルがない中で、自分で考え、必要なものを作りながら仕事を進めることが、当時はどうしてもできなかったんです。」

先日の振返面談の場では、以前と比べて大きく成長したとフィードバックされた。何が変わったのか。鈴木は、技術や知識ではなく、判断の仕方を挙げる。 「変えることに、ためらいがなくなりました。前は『やった後、どうなるんだろう』が先に立っていた。でもいまは、問題が出るなら潰せばいい。先を見て動けるようになったんです」

考えずに変えるのではない。変更した結果、数ヶ月後に何が残るのかまで考えたうえで、止まらずに動く。その姿勢が、Propagate AIの設計にも表れている。 一緒に働くエンジニアについては、こう話す。 「みんな頭がいいし、なれ合わない。でも、言うことは言う。間違っていると思えば、論理立てて相談してくれる。いいメンバーばかりなんですよ」

これから何をしたいのか。鈴木は、まだ一つには決めていない。 「いまは、自分のやりたいこと以上に、会社の『業績10倍』に貢献したい。その中で、自分が『これをやりたい』と出せることを増やしていきたいです」

一緒に働きたいのは、「待たない人」だという。 「やりたいなら、一歩踏み出して、自分でやってみたかどうか。失敗はどうでもいい。フォローでどうにかなる。一歩踏み出せる人なら、ここで伸びます」

Propagate AIの開発リーダーを任されるところまでは来た。けれど、次に自分から何をつくりたいのかは、まだ言い切れない。 任されたことで動き始めた8ヶ月を経て、次に鈴木が向き合うのは、自分自身の「やりたい」を仕事として提案することだ。鈴木はいま、その答えを探している途中にいる。

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