キャリアの転機
“黒字経営の嘘”と、人員削減。20代で味わった「看板を失う恐怖」

広島で生まれ育ち、新卒で大手人材会社に入社した西浜のキャリアは、一見すれば順風満帆だった。しかし、大手特有の型化されたテレアポ営業の繰り返しに、次第に焦りが募っていく。もっと手触り感のある環境で成長したいと一念発起し、2025年4月に上京。転職先に選んだのは、「創業以来、黒字経営」を謳う設立15年のベンチャー企業だった。
「これで安心して採用担当としてキャリアを積める、と思ったのも束の間でした。入社してみたら財務状況を握っていたのは社長一人で、数ヶ月後に急に『会社がヤバい』と。役員から下の人事に人員削減の通達が降りてきて、オフィスも縮小移転。入社してわずか半年で、実質的に放り出される形になったんです。本当に青天の霹靂でしたし、波瀾万丈すぎる1年でした」
突如として訪れたキャリアの危機。しかし、この逆境が西浜の価値観を根本から書き換えた。会社が潰れかけた時、“組織の看板”に頼っていた自分には、個人として生き残るためのスキルが何も残っていないことに気づかされたのだ。
「慎重に3ヶ月かけて次の転職活動をしました。安定した中小企業やメーカーの子会社からも内定をいただきましたが、そこに行っても『6人いる人事メンバーの1人』として、綺麗に形式化された採用実務しかやらせてもらえないだろうなと。もう二度と、ぬるま湯で思考停止したくない。ゼロベースから組織を作る全般に関われて、20代のうちに圧倒的な実力をつけられる場所はどこか。そう考えた時、プロパゲート以外の選択肢はありませんでした」






